HTPアプレンティス、ジュディー・ハラスさんへのインタビュー
- pathworker
- 2021年1月12日
- 読了時間: 8分
今回は、11月の記事でご紹介したジャック・ボッジャーさんに続き、HTP(ヘルパートレーニングのプログラム)のアプレンティス(実習生)をされていた、ジュディー・ハラスさんへのインタビューをお届けします。
ジュディーさんは、ミシガン大学のヘルスシステムの組織開発コンサルタントとして働く傍ら、アメリカでパスワークのヘルパーとして活躍されています。
PTP(パスワーク自己変容プログラム)・HTP(ヘルパートレーニングのプログラム)グループをアプレンティス(実習生)の立場から、合計6年間支えられたジュディーさんのパスワークへのコミットメントの深さと、与え・受け取ることの調和に感銘を受けました。
ジュディーさんの溌溂としたエッセンスをお届けできたら嬉しいです。
パスワークには、どのように出会ったのですか?
パスワークに出会う前の土台としては、大学で心理学を専攻し、大学院では組織心理学の研究をしていました。肉体的、感情的、心理的なワークを続けていましたが、何かが欠けていました。心理学だけでは足りないと感じたのです。
カソリックとして育てられ、カソリック学校に通っていましたが、ロンギングを感じていた霊的側面の成長の助けとしては感じられませんでした。霊的なニーズが満たされてなかったんです。
ちょうど関係性について悩んでいる時に、友人からレクチャーを紹介されました。レクチャーを読んでみたいんじゃないかって。レクチャーって何?って訊いたら、助けになるかもしれないし、ならないかもしれない。まずは読んでみたらって言われました。
はじめは良く分からなかったのですが、読むと自分に深く訴えかけてくるものを感じました。もっと知りたくなった。友人にとても心惹かれたと話すと、これがなんとまだまだ250以上あるって言うんですよ。(笑)
彼女の紹介で、ヘルパーと繋がり、そのヘルパーにパスワークへの興味を伝えると、レクチャースタディー(パスワークのガイドレクチャーを教える勉強会)のグループに送り込んでくれました。
「生徒の準備が整った時、先生が現れる。」ってよく言いますよね。私の準備が整った時に、レクチャーが現れた。人生にピッタリの時期でした。レクチャー1冊で十分でした。皆んなそれぞれ違うでしょうけどね。
レクチャーを12年学んでから、PTPプログラムに参加し、その後HTPに参加しました。HTPを修了してからアプレンティスとして、アメリカのPTPで2年間、HTPを2年間やって、日本ではHTPを2年間やりました。正確には、日本ではアシスタント的な役割を果たしていました。アプレンティス期間は、通常は2年間ですからね。皆んなにクレイジーだねって言われましたよ。
なぜアプレンティスを敢えて長い期間されたのですか?
正直なところ、生徒としてPTPに参加していた時、私はとても防衛的だったんです。だから、どれだけ学べたのか確信が持てなかった。HTPクラスでは、生徒として集中していたので、先生やヘルパーになることには集中しきれませんでした。だから、始めたばかりのPTPの生徒さんと、数年学んでいるHTPの生徒さん、その両方と過ごして両者の違いを知ることは、自分の為になると感じたんです。
日本でアプレンティスを務めたのは、日本の生徒さん達はきっと又違うだろうと思ったからです。日本に行ったこともなかったし、全く未知の状態でした。アリソン(HTPディレクター)からアプレンティスの期間はもう越えていると言われましたが、私の方は全然問題ありませんでした。やりたかったので。
アプレンティスは学ぶのと同時にグループをホールドします。ヘルパーがクライアントとワークする時には、大体1時間か1時間半ですよね。でもPTPやHTPの場合には、実際4日間ヘルパーとしてのプレゼンスを保つのです。
生徒は自分にフォーカスしますが、アプレンティスは生徒さん達や先生のニーズを見ながらその場にいます。準備ができている状態を保つ訳です。
クラスに参加する前には毎回、私はアリソンから生徒に出された宿題を全てやっていました。勿論やらなくてもいいんだけどね。私のコミットメントでした。
授業の後には、アリソンやジャック(もう1人のアプレンティス)との話し合い、具体的な質問の機会もあり、とても勉強になりました。また日本のHTPプログラムの特色として、多くの先生が来日してクラスを担当しており、様々なメソッドやエクササイズやスタイルを見ることができたことは、すごく良かったです。皆さん、それぞれ違いますから。
アプレンティスであった期間、私は与える以上に受け取っていたと思います。素晴らしい体験でした。
パスワークは私の人生を変えました。自分自身の成長に興味があったけれど、同時に自分から与えることも大切に思う部分がありました。多くを与えてくれたパスワークですから。ヘルパーへの呼びかけは、そこにありました。
はじめはヘルパーになりたいとは思っていませんでした。抵抗もあったし、自信も欠けていた。自分が十分に知っているとは感じられませんでした。けれど、私は良いヘルパーや先生たちにサポートされていて、こう言われたんです。「本当に知るためには、やってみるしかないよ」って。彼らは私を信じてくれた。自信を得るには、時間はかかったけどね。
日本人の生徒の特長で気づかれたことはありますか?
日本人はとても礼儀正しい。アメリカ人と全然違います。勿論、私たちも努力しているけどね。(笑)日本人には深く根付いた礼儀正しさがある。正直でもありますね。
初めて来日した時、タクシーに財布を忘れてしまってね。見も知らない土地で、財布を失くしてしまったんです。ホテルの女性がタクシーのレシートを見て電話をかけてくれて、15分後、タクシーの運転手さんが財布を持って来て、礼儀正しくお辞儀をするんですよ。あまりにも感激しちゃって運転手さんをハグしてしまった。わるいことしちゃったわね。(笑)
でも、アメリカではそんなことあり得ないのよ。
日本の生徒さんで気づいたことは、エネルギーに対する意識が高い。しっかりとヒーリングにマインドセットされています。そこはアメリカの生徒さんと大分違うし、優れている所と言えます。どう癒すかというヒーリングの感覚に優れている。彼らはヘルパーであり、ヒーラーであり、他者の為になり貢献したい、というポジティブな意思を持っています。そこはパスワークとの相性がいい部分だと感じました。パスワークはスピリチュアルなヒーリングですから。
皆さん、深く入ろうという意思がとても強かった。アメリカの生徒さんの方は、そこまで行くのにもっと時間がかかる感覚がありました。日本のクラスでのプロセスには、とても感動しました。すごく早く深く入っていく。
日本の生徒は注目することに長けているし、情報を取り入れるのが上手です。その情報を消化しています。比較すると、アメリカの生徒さん達は、よく気が散ります。
アメリカの生徒さん達の場合、心理学的なセラピーを受けたことがないと、エゴが育っていないが為に、パスワークの学びの中で苦労することがあります。すぐ100対100の二元的な状態に戻ってしまいやすい。パスワークでは、健全なエゴがとても必要ですが、そこを育てるのは簡単なことではありません。私のクラスメイト達も、その部分での葛藤が大きかった。
でも、日本の生徒さん達に、その部分の葛藤はあまり見られませんでした。勿論、違う葛藤はあると思いますよ。
日本の文化の一部だと思いますが、教えられている時、皆さんとても真剣です。クラスの中で見ていると、表情が控え目なので理解できているのかどうか読めません。ですが、それぞれのワークに入る所を見るとすぐに、深く理解していることが分かります。アメリカのクラスでは、色んな表情があり色んな表現があります。
日本の生徒さん達の場合、それぞれの人生が強い文化によって動かされていることを感じました。それは清潔さかもしれないし、礼儀正しさかもしれないし…何であれ、皆が同じ文化に属しているという感じがしました。皆がその中で、同じくあること。その点、アメリカは全然違います。
皆が同じだと、そこからブレイクアウトするのは難しくなりますね。文化的な初期設定が誤認や誤った信念が土台になっている場合、そこに歯向かうことはとても厳しいことになります。
2年間HTPのプログラム生と過ごす中で、どのような変化を感じましたか?
2年という期間で、クラスの中でお互いの信頼へのチャレンジがありました。信頼が大きい程、リスクを冒すことができます。色んなことがあったけど、この信頼を確立するチャレンジは、それぞれにとって本当に大きな経験だったと思います。
以前は苦しんでいた個人的問題が問題ではなくなっていたり、ネガティブな課題だったものがポジティブな課題に変わっていたり、そのような変化を見ることができました。それぞれの人生で変化したことが、どれだけポジティブなインパクトを与えたのかを耳にし、目撃できたことは、とても嬉しかったです。
HTPの生徒さん達は、誤認や誤った信念を手放していくという意思を持つようになりました。私たちは皆生まれた時からその誤認の葛藤の中にいます。だからこそ、それを手放すのはすごく難しいことです。自ら手放すことは、霊的に成長していないとできません。誤認や誤った信念を手放せば、人生が良い方に動き出します。HTPの生徒さん達の中で見られたそれらのプロセスには、本当に心から感動しました。
彼らは5、6年ずっとそれをやってきています。自分でまだ分かってないかもしれないけど、彼らは既にヘルパーなんです。自分でできるんだから。
成長って、私たちの最高を持ち出してくるところだと思うんですよ。彼らのエッセンス、最高が表に現れてくるよう、深くワークするところを見ました。それを目撃すること、成長して成り得る全てになる所を目撃するのは、本当に光栄なことです。それぞれが自らのエッセンスの中にいる姿を見せてくれた。本当に素晴らしかった。
HTPプログラムは、これからまだ3年間の学びが続きます。彼らは本当に素晴らしくなるでしょう!

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