Meeting the Unwanted
人生で起きて欲しくないことにどう向き合うか
今回は、2021年2月からスタートします、オンライン・ワークショップ・シリーズ開催のお知らせに合わせ、2月・4月のワークショップのファシリテーターである、シニアヘルパーのブライアン・オードネルさんについてご紹介させて頂きます。
ブライアンは、様々な国で教えられている世界でも大人気の先生です。パスワークのヘルパー、教師であると同時に心理学博士でもあり、45年に渡り、心理療法家としてミシガン州アン・アーバーで活躍されています。
心理学的アプローチを幅広い分野で学ばれ、様々なトレーニングを受けられているブライアンは、確固としたあるがままへの信頼の中、コントロールの欠片も見せずに、毎回全てのプロセスが時間通りに完了するという、驚異の能力の持ち主でもあります。
ブライアンの多岐にわたる略歴を、いくつかのインタビュー記事と寄稿を元にまとめました。
ブライアンは、カトリック信者として厳格に育てられ、20代初めに、当時アメリカを席巻していたサイケデリックの影響から精神世界の探求を始めました。「サイケデリックを通して子供時代の狭い世界観から解放された」とインタビューに答えています。宗教の神秘主義的な側面への憧れを掻き立てられ、伝統的な精神修行を模索しながら自己探求を進めたそうです。ヒンドゥー教や仏教、エソテリック・キリスト教の教えを探求する瞑想者でもありました。
ヒューマン・ポテンシャル・ムーブメント(人間性回復運動)のワーナー・エアハードともワークをしていたそうです。ワーナー・エアハードは、正しい意志の使い方を教えることに長けていたと話しています。けれど、このワークには危険な側面もあったと言及しています。まずは健全なエゴの発達があり、徐々にエゴとの同一化が解け、神聖さに溶けていくという意識範囲の発達の構造的理解が明確にされていなかった為に、超越を急ぎ過ぎて、傷ついた心の上に新たな信念を重ねる事例も起こっていたとのこと。ある人々は、ワークの恩恵を受けて次の段階に進むことができたし、より大きなダメージを受ける人々もいたとも話しています。
その後、バイオエナジェティックスのトレーニングを通して、コア・エナジェティックスとパスワークに出会います。ブライアンのバイオエナジェティックスの個人トレーナーであった、ペグ・ハンフリーに紹介されたそうです。(ペグ・ハンフリーは、カリフォルニア・パスワークセンター創始者です。)
パスワークの教えの高度な精密さ、心理学的側面とスピリチュアルな側面、古来の叡智と現代の知恵の合流、そしてパスワークのコミュニティーとしての一面にも、とても大きな影響を受けたそうです。「開放性、生々しさ、強さ、そして真実を語ることの全ては私を驚かせ、私自身の生き方を解き放つのに役立ちました。」
自己探求の道を精力的に深めていったブライアンの道行から、アメリカのニューエイジの雰囲気をそのまま感じられます。
「ビー・ヒア・ナウ(今ここに)」のコンセプトを欧米に伝えたラム・ダスに師事しており、後年は友人としての関係性を持っていたそうです。ラム・ダスは自分が教えることを体現する人で、非常に人間らしくありながら、より大きな次元へのアクセスを持った人だった、口先だけじゃない人に会えたことは素晴らしかったとインタビューで話しています。
他にも、エリザベス・キューブラ・ロスとも共に過ごした時期もあったそうです。とても心惹きつけられる、それまで会ったことのない程、プレゼンスの強い人だったと話しています。
バーバラ・ブレナンがパスワークセンターで彼女のワークをまとめている時期、彼女に教わったこともあったようです。
バーバラと同時代のパスワークヘルパー、パット・ロドガストがチャネルしていたエマニュエル(スピリットの存在)については、素晴らしい先生だと言及しています。
昔はパスワークの生々しさや強さに惹かれていたブライアンは、近年では学びの実践として2つの方向性に惹かれているそうです。
一つは、毎日のデイリーレビューとガイドが教えてくれる真の故郷へと帰る決意を強める祈りを続けること。もう一つは、努力や闘争、しのぎを削ることから別の方向へ向かう魂の動きである、空虚さへの希求です。空虚のゆったりとした沈黙の空間に触れれば触れるほど、デイリーレビューや祈りなどの基礎的な浄化のワークを真摯にやって、誠実な人生を生きるぞ!という思いが強まるそうです。
ブライアンは、デイリーレビューがすごく好きなようで、時々口うるさく「片付けろ」と言い続ける親のように、デイリーレビューを生徒に勧めると話しています。
長年の瞑想者であるブライアンが、瞑想について話されている記事があったので、その部分を翻訳シェアさせて頂きます。
「若い頃、瞑想を始めた時には、2つの目的がありました。意識的には、神からの明快な呼びかけを感じ、内なる寺院への直接の繋がりを求めること。無意識的には、人生で自分を十分に発揮することへのチャレンジから逃げる為に。これは、偽りの超越でした。
パスワークでは、私たち自らのチャレンジを通して神を見出せることが贈り物であるとして重点を置きます。私たちが神への道の邪魔になっていると思っているものが、実際には神への道です!ですから、肉体を伴って神聖さにアプローチするという、パスワークが教えてくれた統一性の方法に、私はとても感謝しているんです。
私は今では、瞑想の練習をいつも最高のヘルパーにお願いするような感じに似ていると考えています。人生の問題や苦しみの感覚に対応するために、内なる教師を呼び出すような感じです。それは文字通り自分自身を思い出させるものです。
瞑想の中で、パスワークのガイドが説明している能動性と受容性の原則を瞑想の中で実践します。能動性の表現は、問いかけという重要なツールです。ガイドは、私たちが尋ねることができる最も重要な質問は、「真実は何か?」だと教えてくれます。基本的な信念と条件付けに疑問を投げかけるこのスタンスは根本です。受容の表現は、自己の存在の中で休む練習であり、湧き上がるものへの努力とコントロールを全て解放するときに起こります。
私自身の実践では、受容、手放し、そして信頼の中で降伏する魂の動きに抵抗があることに気づきます。ガイドは、私たちが精神修行で出会う障害そのものが、人生の他の領域で私たちの成就を妨げているものと同じなのだと教えています。私は人生の中で、そのことの真実を見ています。(中略)パスワークの卓越した教え、その深くグランディングした教えに、私はとても感謝しています。」
*ブライアンが話されているデイリーレビューについて、詳しくお知りになりたい方は、パスワークガイドレクチャー28番「神との対話 - デイリー・レビュー」の一部抜粋をこちらからご覧いただけます。
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